1. 観光学部で何を学ぶのか
観光学部は、「観光」を切り口に人の行動・地域社会・経済・文化・国際交流を総合的に学ぶ学部です。観光は単なるレジャーではなく、地域活性化、雇用創出、国際理解、環境保全、さらには災害からの復興とも深く関わる重要な社会分野です。
観光学部で身につけた知識とスキルは、次のような幅広い分野で活かすことができます。
- 観光・旅行業界
- 地方自治体・地域振興
- 国際ビジネス
- サービス・ホスピタリティ産業
- まちづくり・都市計画
- 文化・芸術施設の運営
2. 観光学部で学べること
① 基礎分野
観光を支える理論と基礎知識を体系的に学びます。
- 観光学概論 ― 観光の歴史・定義・構造を理解
- 観光経済学 ― 観光が地域経済や雇用に与える影響を分析
- 観光政策・観光行政 ― 国や自治体の観光振興施策を学ぶ
- 観光社会学・文化人類学 ― 観光と文化、ホスト・ゲスト関係を考察
- 地理学・地域研究 ― 観光資源の空間的分布や地域特性を把握
- 経営学・マーケティング ― 観光ビジネスの経営戦略や顧客分析
「なぜ人は移動するのか」「観光が地域社会に与える影響とは何か」といった根本的な問いを、学問的に探究します。
② 応用・実践分野
社会のニーズに直結する、実践的な学びです。
- 観光マーケティング ― ターゲット分析、ブランディング、プロモーション戦略
- 観光まちづくり・地域デザイン ― 住民主体の持続可能な地域づくり
- インバウンド観光研究 ― 訪日外国人旅行者の動向と受入体制
- 持続可能な観光(サステナブルツーリズム) ― 環境・文化・経済の調和を目指す観光
- 観光政策・観光統計 ― データに基づく政策立案と効果測定
- 観光と防災・危機管理 ― 災害時の観光地対応と復興支援
地域や企業が直面する課題を、観光の視点から分析し、解決策を提案する力を養います。
③ 実習・フィールドワーク
観光学部の大きな特徴は、現場重視の学びです。
- 地域調査・観光地フィールドワーク ― 実際の観光地で課題を発見
- 自治体・企業との連携プロジェクト ― 地域と協働した実践的な取り組み
- インターンシップ ― 観光関連企業や自治体での実務経験
- 観光統計・データ分析 ― ビッグデータを活用した観光動向の分析
多くの大学では、学生が実際に地域へ足を運び、住民や事業者へのヒアリング、課題発見から政策提案までを行う機会が豊富に用意されています。
④ 主要な観光学部を持つ大学
■ 立教大学 観光学部
日本初の観光学部として1998年に設置。観光学科と交流文化学科の2学科体制で、理論と実践をバランスよく学べます。国際観光や地域活性化に強みがあります。
■ 和歌山大学 観光学部
2008年開設。地域連携と観光政策に強く、自治体との共同研究が活発です。観光経営、地域再生、観光文化の3プログラム制を採用しています。
■ 北海道大学 観光学高等研究センター
自然環境と観光の関係を研究する国内有数の研究機関。大学院での専門的な研究が可能です。
■ 東洋大学 国際観光学部
グローバルな視点から観光を学び、英語での授業も充実しています。
■ 長崎国際大学 人間社会学部 国際観光学科
地域に根ざした観光振興と国際交流を重視したカリキュラムが特徴です。
3. 観光学部に向いている人
興味・関心
- 旅行・地域・文化に興味がある
- 人の行動や社会の仕組みを知りたい
- 国際交流や多文化共生に関心がある
- 地域の課題解決に貢献したい
必要な適性
- 人と関わることが好き
- 現場に出て学ぶことを楽しめる
- 課題を見つけ、考え、提案する力がある
- データや統計を扱うことに抵抗がない
将来への志向
- 地域を元気にする仕事に携わりたい
- 国際的な環境で働きたい
- サービス業や企画・運営の仕事に興味がある
こうした思いを持つ方に、観光学部は最適な学びの場となるでしょう。
4. 卒業後の進路
主な就職先
観光・交通分野
- 旅行会社(JTB、近畿日本ツーリスト、エイチ・アイ・エスなど)
- 航空会社(JAL、ANA、LCCなど)
- 鉄道会社(JR各社、私鉄各社)
ホスピタリティ産業
- ホテル・リゾート施設
- テーマパーク・エンターテインメント施設
- 外食・飲食サービス
公共・地域振興
- 地方自治体(観光・地域振興担当)
- 観光協会・DMO(観光地域づくり法人)
- 公益財団法人・NPO
企業・その他
- 商社・メーカー(地域ブランド開発、商品企画)
- 広告・マーケティング企業
- IT企業(観光系システム開発、データ分析)
- 金融機関(地域創生関連部門)
大学院進学
- 観光学・地域研究の専門研究
- 政策研究・国際開発分野への進学
- MBA(経営学修士)取得
取得可能な資格・キャリア例
- 総合旅行業務取扱管理者 ― 旅行業界での専門資格
- 国内旅行業務取扱管理者 ― 国内旅行の企画・販売に必要
- 地域観光プランナー ― 観光地域づくりの専門家
- 公務員 ― 観光・地域振興担当として活躍
- 通訳案内士 ― 訪日外国人へのガイド業務
5. 観光学部を選ぶ前に知っておきたいこと
- 観光は「遊び」ではなく、社会を動かす産業 ― 経済効果や雇用創出に大きく貢献
- 経済・文化・国際・地域を横断的に学べる ― 文理融合の総合的な学問
- フィールドワークや実習が多い ― 教室を飛び出した実践的な学び
- 就職先が幅広く、汎用性の高いスキルが身につく ― 多様な業界で活躍可能
- 地域活性化・国際社会への貢献につながる ― 社会的意義の大きい分野
観光学部は、「人」「地域」「社会」をつなぎ、持続可能な未来をデザインする学問です。社会との接点を大切にしながら、実践的に学びたい方にとって、魅力的な進学先となるでしょう。
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