今日は三角関数の「和積の公式」について話します。受験生のみんな、「覚えなきゃダメ?」って思ってるやつですね。
正直に言うと、忘れたころに急に役立つ場面が出てくるんですよ。だから僕のおすすめは、保険として作り出す力を身につけることです。覚えておくことももちろんいいんですけど、覚えてなくても戦える状態にしておくのがポイントです。
1. 和積の公式ってどんな式?
代表的なのはこれです:
$$\sin A - \sin B = 2 \cos \frac{A+B}{2} \sin \frac{A-B}{2}$$
$$\cos A + \cos B = 2 \cos \frac{A+B}{2} \cos \frac{A-B}{2}$$
$$\cos A - \cos B = -2 \sin \frac{A+B}{2} \sin \frac{A-B}{2}$$
共通テストや入試では、三角関数の和や差をサクッと変形する問題で出てきます。
「わ、見たことない!」と思っても、焦らず加法定理から作ればOKです。
2. 覚えるメリット
- ✅ 公式を覚えておくと一瞬で解ける
- ✅ 計算時間を大幅に節約できる
- ✅ 覚えている範囲では安心感がある
ここが丸暗記だけの弱点ですね。
3. 作り出すメリット
僕が本当に大事だと思うのはコッチ。
学習を進めていると、忘れたころにこの公式を使う場面が突然やってきます。
でも大丈夫。実はこの公式、加法定理から簡単に作れるんです。
4. 和積の公式の導出(詳しく解説)
【例題】sin A + sin B を変形せよ
ステップ1:置き換えを設定する
まず、次のように置きます:
このとき、
が成り立ちます(確認してみてください)。
ステップ2:加法定理を使う
加法定理より:
$$\sin B = \sin(P-Q) = \sin P \cos Q - \cos P \sin Q$$
ステップ3:和を計算する
$$= \sin P \cos Q + \sin P \cos Q$$
$$= 2 \sin P \cos Q$$
ステップ4:元の変数に戻す
\(P = \frac{A+B}{2}\)、\(Q = \frac{A-B}{2}\) を代入すると:
完成! これが和積の公式です。
【例題2】cos A + cos B を変形せよ
同じ置き換え(\(P = \frac{A+B}{2}\)、\(Q = \frac{A-B}{2}\))を使います。
ステップ1:加法定理を使う
$$\cos B = \cos(P-Q) = \cos P \cos Q + \sin P \sin Q$$
ステップ2:和を計算する
$$= \cos P \cos Q + \cos P \cos Q$$
$$= 2 \cos P \cos Q$$
ステップ3:元の変数に戻す
これも完成!
5. 僕のおすすめ戦略:二段構え
- ✅ 覚えておくことは便利(時間短縮・安心感)
- ✅ でも忘れた場合に備えて、作り出す力を持つことが保険
- 🎯 理想は「覚えて使える + 加法定理から導ける」の二段構え
これで模試や本番でも、公式を忘れて焦ることなしです。
6. 実戦での使い方
問題例
$$\sin 75° + \sin 15°$$ を簡単にせよ。
解答
和積の公式より:
$$= 2 \sin 45° \cos 30°$$
$$= 2 \cdot \frac{\sqrt{2}}{2} \cdot \frac{\sqrt{3}}{2}$$
$$= \frac{\sqrt{6}}{2}$$
もし公式を忘れても、上で説明した導出方法を使えば同じ答えにたどり着けます!
まとめ
- 📝 覚えていると便利だけど、忘れた場合には作る力が必要
- 🛡️ 加法定理から導ける状態にしておくと安心
- 💡 受験数学の本質は、理解して使える状態を作ること
- 🎯 理想は「覚える力 × 作り出す力」の両立
公式を丸暗記するだけじゃなく、自分で作り出せる力を持っておくと、模試も本番も怖くありません。
覚えても忘れても戦える状態を作る。
これがミスタートーゲ流の三角関数攻略法です💡
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