2025年11月10日月曜日

三角関数の和積の公式って、覚えるべき?作り出すべき?~加法定理から導く"保険戦略"~

はいどうも、ミスタートーゲです✋

今日は三角関数の「和積の公式」について話します。受験生のみんな、「覚えなきゃダメ?」って思ってるやつですね。

正直に言うと、忘れたころに急に役立つ場面が出てくるんですよ。だから僕のおすすめは、保険として作り出す力を身につけることです。覚えておくことももちろんいいんですけど、覚えてなくても戦える状態にしておくのがポイントです。


1. 和積の公式ってどんな式?

代表的なのはこれです:

$$\sin A + \sin B = 2 \sin \frac{A+B}{2} \cos \frac{A-B}{2}$$

$$\sin A - \sin B = 2 \cos \frac{A+B}{2} \sin \frac{A-B}{2}$$

$$\cos A + \cos B = 2 \cos \frac{A+B}{2} \cos \frac{A-B}{2}$$

$$\cos A - \cos B = -2 \sin \frac{A+B}{2} \sin \frac{A-B}{2}$$

共通テストや入試では、三角関数の和や差をサクッと変形する問題で出てきます。

「わ、見たことない!」と思っても、焦らず加法定理から作ればOKです。


2. 覚えるメリット

  • ✅ 公式を覚えておくと一瞬で解ける
  • ✅ 計算時間を大幅に節約できる
  • ✅ 覚えている範囲では安心感がある
ただし注意! 公式を忘れたら、このメリットは消えます。
ここが丸暗記だけの弱点ですね。

3. 作り出すメリット

僕が本当に大事だと思うのはコッチ

学習を進めていると、忘れたころにこの公式を使う場面が突然やってきます。

でも大丈夫。実はこの公式、加法定理から簡単に作れるんです。


4. 和積の公式の導出(詳しく解説)

【例題】sin A + sin B を変形せよ

ステップ1:置き換えを設定する

まず、次のように置きます:

$$P = \frac{A+B}{2}, \quad Q = \frac{A-B}{2}$$

このとき、

$$A = P + Q, \quad B = P - Q$$

が成り立ちます(確認してみてください)。

ステップ2:加法定理を使う

加法定理より:

$$\sin A = \sin(P+Q) = \sin P \cos Q + \cos P \sin Q$$

$$\sin B = \sin(P-Q) = \sin P \cos Q - \cos P \sin Q$$

ステップ3:和を計算する

$$\sin A + \sin B = (\sin P \cos Q + \cos P \sin Q) + (\sin P \cos Q - \cos P \sin Q)$$

$$= \sin P \cos Q + \sin P \cos Q$$

$$= 2 \sin P \cos Q$$

ステップ4:元の変数に戻す

\(P = \frac{A+B}{2}\)、\(Q = \frac{A-B}{2}\) を代入すると:

$$\sin A + \sin B = 2 \sin \frac{A+B}{2} \cos \frac{A-B}{2}$$

完成! これが和積の公式です。


【例題2】cos A + cos B を変形せよ

同じ置き換え(\(P = \frac{A+B}{2}\)、\(Q = \frac{A-B}{2}\))を使います。

ステップ1:加法定理を使う

$$\cos A = \cos(P+Q) = \cos P \cos Q - \sin P \sin Q$$

$$\cos B = \cos(P-Q) = \cos P \cos Q + \sin P \sin Q$$

ステップ2:和を計算する

$$\cos A + \cos B = (\cos P \cos Q - \sin P \sin Q) + (\cos P \cos Q + \sin P \sin Q)$$

$$= \cos P \cos Q + \cos P \cos Q$$

$$= 2 \cos P \cos Q$$

ステップ3:元の変数に戻す

$$\cos A + \cos B = 2 \cos \frac{A+B}{2} \cos \frac{A-B}{2}$$

これも完成!


5. 僕のおすすめ戦略:二段構え

  • 覚えておくことは便利(時間短縮・安心感)
  • ✅ でも忘れた場合に備えて、作り出す力を持つことが保険
  • 🎯 理想は「覚えて使える + 加法定理から導ける」の二段構え

これで模試や本番でも、公式を忘れて焦ることなしです。


6. 実戦での使い方

問題例

$$\sin 75° + \sin 15°$$ を簡単にせよ。

解答

和積の公式より:

$$\sin 75° + \sin 15° = 2 \sin \frac{75°+15°}{2} \cos \frac{75°-15°}{2}$$

$$= 2 \sin 45° \cos 30°$$

$$= 2 \cdot \frac{\sqrt{2}}{2} \cdot \frac{\sqrt{3}}{2}$$

$$= \frac{\sqrt{6}}{2}$$

もし公式を忘れても、上で説明した導出方法を使えば同じ答えにたどり着けます!


まとめ

  • 📝 覚えていると便利だけど、忘れた場合には作る力が必要
  • 🛡️ 加法定理から導ける状態にしておくと安心
  • 💡 受験数学の本質は、理解して使える状態を作ること
  • 🎯 理想は「覚える力 × 作り出す力」の両立

公式を丸暗記するだけじゃなく、自分で作り出せる力を持っておくと、模試も本番も怖くありません。

覚えても忘れても戦える状態を作る。

これがミスタートーゲ流の三角関数攻略法です💡


この記事が役に立ったら、ぜひシェアしてね!

質問や感想があれば、コメント欄で教えてください✋

0 件のコメント:

コメントを投稿