2025年11月2日日曜日

英検で大学入試が有利に?仕組みと活用の基本を解説 【大学受験英検利用 #1】

 なぜ今、この情報が必要なのか

長岡をはじめ新潟県内の地方では、大学受験に関する最新情報が自然に入ってくる環境が限られています。都市部の進学校では当たり前のように共有される入試制度の変化も、地方では生徒や保護者が自ら情報を取りに行かないと知る機会がありません。

特に「英検が大学入試で使える」という情報は、知っているかどうかで受験戦略が大きく変わる重要なポイントです。しかし、具体的にどう活用できるのか、いつまでに何級を取ればいいのかといった実践的な情報は、なかなか届きにくいのが現状です。

私たちの塾では、そうした情報格差を少しでも埋めるため、長岡・新潟県内の受験生とそのご家族に向けて、大学入試に関する最新情報を発信しています。今回は、多くの大学で活用が進む「英検利用入試」について、その仕組みと具体的な活用法を解説します。

英検利用入試とは?

近年、大学入試で「英検」をはじめとした外部英語検定を活用する大学が急増しています。英語力を"共通テストだけでなく、実力で示す"時代になっており、英検のスコアが出願資格や得点換算に使われるケースが一般的になりました。

英検などの外部検定を評価に取り入れる入試方式で、主に次の4つの形があります。

1️⃣ 出願資格
例:「英検2級以上で出願可」
指定された級以上を持っていないと、そもそも出願できない方式です。

2️⃣ 得点換算
例:「英検準1級=共通テスト英語85点相当」
英検のCSEスコアを入試の英語の点数に換算してくれる方式。当日の試験結果と比較して高い方を採用する大学もあります。

3️⃣ 加点
例:「英検2級で8点加算」
英検の級やスコアに応じて、入試の総合点に加点される方式です。

4️⃣ 試験免除(みなし満点)
例:「英検準1級で英語試験を免除」
英検を持っていれば、入試当日の英語試験を受けなくてよい方式です。

つまり、英検を持っているだけで「受験できる大学が増える」「得点が上がる」「試験科目が減る」といったメリットがあるのです。

どのくらいの大学で使える?

旺文社教育情報センターの発表では、2024年入試において英語の外部検定を利用した大学は462校にのぼり、これは国公私立大全体の60.6%を占めています。

各大学が利用可としている外部検定は、「英検」が一般選抜98%、総合型・推薦型99%で、ほぼすべての大学で採用されています。特に英検は受験機会が多く、高校生が最も受けやすい資格として活用率が高いのが特徴です。

どの級を目指すべき?

目安として、以下のような目標設定が推奨されます。

  • 難関大・国公立志望:準1級
  • 中堅私大志望:2級
  • 推薦・総合型選抜重視:2級〜準2級

実際の利用実績を見ると、一般選抜では「2級」41.7%、「準2級」34.1%、「準1級」15.1%の順で多く、総合型・推薦型では「準2級」33.1%、「2級」32.1%の順となっています。

高校2年生のうちに2級を取得し、高3で準1級を目指す流れが理想的です。ただし、準2級でも出願資格や加点対象になる大学は多いため、まずは確実に合格できる級から取得していくことが大切です。

注意点と活用のコツ

有効期限を確認しよう

英検の資格自体に有効期限はありませんが、大学入試での利用には期限が設けられていることが一般的です。多くの大学では、出願時から2年以内に取得した成績のみが有効とされています。

つまり、高1で取った英検が高3の出願時に使えない可能性があるということです。受験する年度の2年前以降に取得した級・スコアが有効と覚えておきましょう。

出願締切に間に合うタイミングで受験を

多くの大学では「高3の第2回(秋)までの検定」が出願時に認められますが、大学によっては「高3の第1回まで」と指定されることもあります。志望校の募集要項で締切を必ず確認し、余裕を持って受験計画を立てましょう。

志望校の基準を早めに調べよう

大学によって、求められる級・スコア、優遇の内容、利用できる入試方式が大きく異なります。高2の段階で志望校の入試要項(前年度版でも可)を確認し、目標とする級を明確にすることが重要です。

CSEスコアも意識しよう

最近の大学入試では、合否だけでなくCSEスコア(英検の統一スコア)を基準にする大学が増えています。たとえば「2級合格」だけでなく「CSEスコア2150以上」といった条件が設定されることがあります。合格だけを目指すのではなく、高得点を目指すことが大切です。

まとめ

英検は単なる資格ではなく、大学入試での強力な武器になります。「早めに取っておけばチャンスが広がる」のが最大の魅力です。

塾でも英検対策を計画的に進めることで、共通テスト対策にもつながり、英語力そのものの底上げにも役立ちます。情報を知っているかどうかで受験戦略は大きく変わります。ぜひ早めに行動を始めましょう。

長岡・新潟県内の受験生の皆さん、保護者の皆さまが、この情報を活用して志望校合格に一歩近づけることを願っています。


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