職業の概要
警察官は、地域の安全を守り、犯罪の予防・検挙、交通の取り締まり、事件・事故対応などを行う「治安維持の専門家」です。街のトラブル対応から重大事件の捜査まで幅広く担当し、住民の安全と安心を支える重要な公務員です。
体力だけでなく、冷静な判断力・コミュニケーション能力も求められる、まさに「人の役に立つための仕事」です。
仕事内容
警察官の業務は配属される部署によって大きく異なります。
主な業務
-
地域警察(交番・駐在所勤務)
地域のパトロール、遺失物・拾得物の対応、交通案内、防犯活動など、住民に最も身近な存在として24時間体制で地域の安全を守ります。 -
刑事警察
殺人・強盗・詐欺・組織犯罪などの捜査を担当。事件発生時には現場に駆けつけ、証拠収集や犯人逮捕に全力を尽くします。 -
交通警察
交通違反の取り締まり、交通事故の処理、安全運転の指導など。白バイ隊員も交通警察に所属します。 -
生活安全警察
ひったくり・空き巣・ストーカー・悪徳商法・少年非行など、日常生活に関わる犯罪の取り締まりと防犯活動を行います。 -
警備警察
テロ対策、災害時の救助活動、避難誘導、重要人物の警護などを担当します。
働く場所
- 交番・駐在所
- 警察署(都道府県警察)
- 都道府県警察本部
- 機動隊
- 警察学校(新人研修)
警察官の約9割以上は都道府県警察(地方公務員)で、残りは警察庁(国家公務員)に所属しています。
平均年収
💰 約450万〜720万円
- 初任給:約22万〜26万円(地域や学歴により差があります)
- 大卒:約25万〜26万円
- 高卒:約22万〜24万円
- 30代:約500万〜650万円
- 平均年収:約700万円(全年齢平均)
- 50代(管理職):約700万〜900万円以上
※夜勤手当・危険手当・時間外勤務手当などが加算されるため、実際の年収は基本給より高くなります。
※ボーナスは年2回、年間約4.5〜4.85か月分が支給されます。
公務員のため、給与・福利厚生・退職金が安定しており、景気に左右されにくい職業です。
なるための道のり
1. 受験資格
高校卒業以上の学歴があれば受験可能です。
- Ⅰ類(大卒程度):21歳以上(大学卒業または卒業見込み)
- Ⅲ類(高卒程度):18歳以上(高校卒業または卒業見込み)
- 年齢上限は都道府県により異なりますが、おおむね30〜35歳未満です。
2. 警察官採用試験(地方公務員試験)
一次試験
- 教養試験(一般知能・一般知識)
- 論作文試験
- 適性検査・身体検査
二次試験
- 体力検査(握力・腕立て伏せ・反復横跳び・1500m走など)
- 面接試験
3. 合格後:警察学校で研修
合格すると警察学校(全寮制)に入校します。
- 大卒:約6か月
- 高卒:約10か月
警察学校では、法律・警察実務・柔道や剣道などの武道・逮捕術・拳銃操法・救急法などを学びます。研修中も給料とボーナスが支給されます。
4. 警察署へ配属
警察学校卒業後は、まず交番勤務からスタートするのが一般的です。その後、適性や希望に応じて刑事・交通・生活安全などの専門部署へ配属されます。
難易度(★5段階評価)
| 項目 | 難易度 | 説明 |
|---|---|---|
| 大学受験 | ★☆☆☆☆ | 大学進学は必須ではありません。高卒でも受験可能です。 |
| 資格・試験 | ★★★☆☆ | 筆記・体力・面接の総合評価。倍率は2〜6倍程度(地域により差があります)。 |
| 独立・開業 | ☆☆☆☆☆ | 公務員のため独立は不可。 |
| 総合評価 | ★★★☆☆ | 採用試験から警察学校まで一定のハードルあり。 |
倍率について
- 警視庁(東京):約3〜6倍
- 他の都道府県:約2〜8倍
- 近年は倍率が低下傾向にあり、受験しやすくなっています。
必要なスキル・適性
- 体力・持久力:長時間の立ち仕事や緊急時の対応に必要
- 冷静な判断力:事件・事故現場での適切な判断
- コミュニケーション能力:住民や同僚との円滑な関係構築
- 社会正義感・倫理観:法を守り、社会の秩序を維持する強い意志
- メンタルの強さ:厳しい状況でも折れない精神力
向いている人・向いていない人
✅ 向いている人
- 人の役に立つ仕事にやりがいを感じる
- 体力に自信があり、行動力がある
- 困っている人を見ると放っておけない
- 正義感が強く、責任感がある
- チームワークを大切にできる
❌ 向いていない人
- 不規則な勤務(夜勤・交代制)が苦手
- ストレス耐性が低い
- 規律やルールを守るのが苦手
- 危険な現場に行く覚悟が持てない
将来性
警察官は社会の治安を守るため、AIや自動化が進んでもなくならない「社会必須職」です。
近年は、サイバー犯罪対策・特殊詐欺対策・交通安全・災害対応など業務が高度化・多様化しており、専門性も広がっています。また、女性警察官の採用も積極的に進められており、活躍の場が広がっています。
人口減少の中でも安定した採用が続く、公務員の中でも特に安定性の高い職業です。
まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 職業名 | 警察官 |
| 仕事内容 | 地域の治安維持・捜査・交通安全を担う公務員 |
| 年収の目安 | 約450万〜720万円 |
| 進路 | 高校 → 警察官採用試験 → 警察学校(6〜10か月)→ 配属 |
| 難易度(総合) | ★★★☆☆(3/5) |
参考文献・情報源
- 総務省「令和4年地方公務員給与の実態調査」
- 警視庁公式サイト「令和7年度警視庁採用サイト」
https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/saiyo/ - 各都道府県警察公式サイト(採用情報)
- 警察庁「令和4年警察白書」
- 資格の大原「警察官・消防官講座」
https://www.o-hara.jp/ - キャリアガーデン「警察官の仕事・なり方・年収」
https://careergarden.jp/keisatsukan/
読者へのメッセージ
警察官は、社会の安全を守るやりがいのある仕事です。体力面での厳しさはありますが、警察学校で基礎から丁寧に指導されるため、入校時点で特別な能力は必要ありません。
高校生・保護者の皆さんは、まず各都道府県警察の公式サイトで最新の採用情報を確認し、オープンキャンパスや説明会に参加してみることをお勧めします。

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