大学入試制度は近年、大きな転換期を迎えており、みなさまに最新情報をおとどけします。
ここでは、2025年度入試と2026年度入試の主な変更点と、それに向けた準備のポイントを解説します。
2025年度入試の最大の変更点:新課程入試の開始
今の高校生の多くは、高校で新学習指導要領に基づく教育を受けています。2025年度入試は、この新しい学びに対応した「新課程入試」が初めて実施される年です。特に、大学入学共通テストでは大きな変更があります。
「情報I」が新設 これまでなかった「情報」が、プログラミングやデータサイエンスを含む形で新教科として加わります。多くの大学で共通テストの受験科目として指定される見込みです。
国語の試験時間が延長 これまでの80分から90分に延長され、「実用的な文章」(グラフやデータを含む説明文など)が新たに出題されます。読解力が試されるため、日頃から新聞やニュースに触れる習慣をつけるのも良いでしょう。
数学や地理歴史・公民も再編 数学では「数学Ⅱ・B」が「数学Ⅱ・B・C」に変更され、「数学C」の内容が加わります。また、地理歴史・公民も科目名や出題範囲が変わります。
2026年度入試の大きな変更点:オンライン出願の開始
2026年度入試からは、さらなる変更が予定されています。
共通テストの出願がオンライン化 これまで紙の願書で行われていた大学入学共通テストの出願手続きが、オンライン(Web出願)に移行する予定です。出願期間や手続き方法を早めに確認し、インターネット環境や必要な書類(顔写真データなど)を事前に準備しておく必要があります。
浪人生向けの経過措置が終了 2025年度入試で設けられていた、旧課程履修者(浪人生)向けの経過措置がなくなります。お子さまが万が一浪人することになった場合も、新課程で受験する必要があるため、この点はぜひ頭に入れておいてください。
新たな入試形式の拡大と大学の動き
近年、大学入試は学力テスト一辺倒ではなくなり、多様な評価方法が広まっています。
総合型選抜・学校推薦型選抜の増加 これら「年内入試」と呼ばれる入試形式で合格する受験生が増えています。学力だけでなく、小論文や面接、高校での活動実績(部活動・SSHなど)を総合的に評価するため、お子さまの得意なことや強みを生かせる入試です。
「女子枠」の導入・拡大 理工系学部において、女子学生を増やすための「女子枠」を新設・拡大する大学が相次いでいます。理系分野に興味のある女子学生にとっては、一つの選択肢として検討する価値があります。
情報系学部の人気と新設 AIやデータサイエンス分野への注目から、情報系の学部・学科を新設したり、定員を増やしたりする大学が多数あります。
【保護者の方へのアドバイス】 お子さまの興味や得意なこと、将来の目標について、日頃からじっくり話す時間を設けてみましょう。どんな分野で活躍したいのか、どんな学びをしたいのかを一緒に考えることで、お子さまに合った入試形式や大学が見えてくるかもしれません。
最新情報は常に変動しますので、志望校の募集要項や大学入試センターのウェブサイトを定期的に確認することが何よりも大切です。お子さまと一緒に情報を集め、安心して受験に臨めるようサポートしていきましょう。
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