「英単語は、書いて覚えるものだ」
そう思っていませんか? 小学校や中学校で身についたその学習法、実は高校生には非効率の極みかもしれません。
膨大な英単語、限られた時間、そして他の科目も山積みの高校生活。いつまでも単語帳をひたすら書き写していては、時間がいくらあっても足りません。
では、どうすれば効率的に英単語を覚えられるのでしょうか?
なぜ「書いて覚える」が高校生には非効率なのか?
私たちが日本語を覚えたときのことを思い出してみましょう。赤ちゃんは、まず親や周囲の人の声を「音」として聞き、その音と目の前の「モノ」や「状況」を結びつけて言葉を覚えていきます。書くことなんて、ずっと後の話ですよね。
この自然な言語習得のプロセスは、英単語学習にも当てはまります。
小中学校では、覚える単語の数が比較的少なく、丁寧に書くことでスペルを定着させる効果もありました。しかし、高校生になると状況は一変します。
覚える単語量が爆発的に増える:大学受験に向けて、数千語レベルの単語を習得する必要があります。
求められる知識が深い:単語の意味だけでなく、使い方、派生語、類義語など、より実践的な知識が問われます。
使える時間が限られている:部活動や定期テスト、受験対策など、英語だけに時間を割くわけにはいきません。
これらの状況でひたすら書いて覚える方法は、時間効率が悪く、単調で飽きやすいという大きなデメリットがあります。
最も効果的な学習法は「思い出す回数を増やす」こと!
では、どうすれば効率的に、しかも確実に英単語を覚えられるのでしょうか?
その答えは、「思い出す回数を増やすこと」に特化した学習です。
心理学では「想起練習(Retrieval Practice)」や「テスト効果(Testing Effect)」と呼ばれ、単に情報をインプットするだけでなく、記憶から能動的に引き出す(思い出す)行為自体が、記憶を強化し、長期的な定着を促すことが科学的に証明されています。
赤ちゃんが音から言葉を吸収するように、私たちも「音」と「意味」を直接結びつけることで、より自然で強固な記憶を築けるのです。
今すぐできる!「書かない」効率的英単語学習法
具体的な方法として、高校生におすすめなのは、以下のステップを繰り返すことです。
単語帳の「音」を聞く: 英単語の正しい発音を耳で覚えることが最初のステップ。単語帳の音声CDやアプリの音声機能をフル活用しましょう。
声に出して発音する: 聞いた音をそのまま真似して、実際に声に出してみましょう。このとき、日本語の意味を頭に思い浮かべながら発音するのがポイントです。視覚(単語)と聴覚(音)、そして運動感覚(発音)が同時に刺激され、記憶に残りやすくなります。
日本語の意味を「思い出す」: 単語の発音を聞いて、または単語を見て、日本語の意味がすぐに頭に浮かぶかを確認します。これが「思い出す」という重要なステップです。
出てこなければ「もう一度」繰り返す: 意味がすぐに出てこなければ、もう一度音を聞き、発音し、意味を思い出す練習を繰り返しましょう。この即座のフィードバックと繰り返しが、覚えにくい単語の定着を促します。
このシンプルなサイクルを、多くの単語で高速に回すことが、効率的な単語学習の鍵です。
最強の味方「単語アプリ」を活用しよう!
この「音を聞いて発音し、思い出す」学習を効率的に進めるには、単語アプリが非常に有効になる場合もあります。
「分散学習(Spaced Repetition)」の機能が搭載されたアプリは、忘却曲線に合わせて最適な復習タイミングを自動で教えてくれます。これにより、覚えた単語は忘れかけた頃に復習でき、記憶の定着率を飛躍的に高めることができます。
まとめ:書くのは最後の確認で十分!
「書く」という行為は、単語のスペルを確認したり、どうしても覚えにくい単語をより強く記憶に刻むための補助的な手段として活用しましょう。
しかし、メインの学習は、
音を聞く
発音する
意味を思い出す
この3つを繰り返すことに集中してください。
この「音から覚える」学習法は、赤ちゃんが言葉を習得する自然なプロセスに近く、高校生が限られた時間で最大限の成果を出すための最も効率的で、かつ効果的な戦略です。
今日からあなたも「書かない」英単語学習に切り替えて、目指す英語力と志望校合格への道を切り開きましょう!
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